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紙の契約書とメールなどについて:フリーランスのための契約書の知識 6

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最近では、契約内容に相当する事柄を、メールのやりとりで伝えたり決めたりすることも多いと思います。このような場合には、契約はどうなるのでしょうか。

まず、契約の効力についていえば、最初に述べたように、口約束でも有効に成立するものですから、問題なく成立します。その意味では、契約の内容とした事項が記載してあるメールを保存しておくこと、なども重要です。

ところで、契約書について、今までは有効であるために印鑑を押す必要があるかどうか、ということが問題となっていました。

しかし、令和2年の6月に、内閣府・法務省・経産省から見解の発表があり、印鑑は契約書の効力には影響しない、ということが明らかになりました。

したがって、書面の契約書について、押印がなくても契約書の有効性には問題はないということになります。

ただ、その契約書が民事訴訟法上の証拠となるためには、押印があると証拠として推定されるという規定があります(民事訴訟法第228条第4項)。

しかし、これについても、上記の見解は、他のもので代替できるものとしました。 具体的には、取引が継続的なものであれば、それに関するメールのやりとりや、請求書、納品書、領収書、確認書、などでも契約書の真正は証明できる、とされました。そうでなくとも、メールやSNSでのやりとりから契約の成立過程が保存してあれば、証拠となりうる、とされました。

以上のことからも、メールによって成立した契約は有効となりますし、その過程が記載してあるメールはすべて保存しておくことが重要でしょう。

とはいえ、メールについてはあるていど改ざんすることも可能であるため、あとからトラブルが生じることも考えられます。 たとえば、メールの内容について、あとになって、契約として合意したつもりはなかった、とか、本人確認ができないから契約は成立していない、というような申し出が相手方からあった場合、などです。

このような争いになると、メールだけでは、証拠として足りなくなってしまうかもしれません。そういったトラブルをふせぐためには、やはり、きちんとした契約書を書面で作成しておいたほうがよいと思われます。

他方、この点、令和2年6月の見解で、電子署名や電子認証サービスを利用することによっても、契約書の成立の真正は立証できるとされました。ですから、メールやSNSでのやりとりのみで契約を成立させようとする時には、そのようなシステムを利用することも考えておきましょう。

お問い合わせ
(担当:生沼行政書士事務所 生沼)

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